製造現場や物流倉庫で、作業の効率化と人手不足の解消を担う存在として注目されている「AMR(自律走行搬送ロボット)」。しかし、実際に導入した企業の中には、「期待した動作をしてくれない」「想定外の停止トラブルが頻発する」といった課題に直面するケースも少なくありません。

その要因のひとつが、AMRの「制御システム」への理解不足です。本記事では、AMRがどう動いているのか、ナビゲーションやセンシングなど各制御技術が現場でどう活用されるのかを徹底解説。さらに、現場のタイプに応じた選定ポイントや失敗回避の判断基準までを網羅的に紹介します。

導入担当者の不安を解消し、最適な制御方式を選び取るための実践的なガイドです。

AMR制御システムとは?全体像を3分で把握する

AMRの自律制御に関わる主な構成要素

AMR(自律走行搬送ロボット)の本質的な強みは、ただ自動で動くだけではありません。その動き一つひとつが「制御システム」の判断と連携によって成立しています。制御構成は主に以下の3つの要素から成り立ちます。

  • ナビゲーション(自己位置推定・ルート生成)
  • センシング(障害物検知・空間把握)
  • モーション制御(走行・減速・停止)

それぞれが個別に機能しているわけではなく、リアルタイムに連携し合いながら「計画通りに」「安全に」「無駄なく」搬送業務を遂行します。AMRはロボットでありながら、ひとつの「動的な思考体」として動作しているのです。

AMR制御システムの構成要素と連携関係

AMRが自律走行を実現するために必要な制御要素を、下記に図式化します。

【センサー入力】
 ↑ 
LiDAR/カメラ/IMU
 ↓
【認識・判断】
 → ナビゲーション制御(SLAM/マーカー認識)
 → センシング制御(障害物回避)
 → 自己位置推定(Localization)
 ↓
【出力制御】
 → モーター指令
 → 停止/回避/方向転換

このように、AMRは複数の制御層が協調動作することで、人と共存可能な精密走行を実現しています。

ナビゲーション・センシング・走行制御の役割と連携

AMRの行動制御は、ナビゲーションが長距離視点のルート計画を担当し、センシングが即時の環境変化を検出、モーション制御が車輪の動きや停止処理を担うという三層構造です。この三者の連携こそがAMRの精度と安全性を保証します。

たとえば通路の先に人が立っていた場合、センシングシステムがそれを即座に検知し、ナビゲーションが回避経路を即時生成。その指令をモーション制御が受け取り、安全な速度と角度で迂回動作に移行します。

Factory DX
運営事務局

すべての処理が1〜2秒以内に完結することで、動的環境下でもスムーズな自律搬送が実現されるのです。

制御技術の進化が現場運用をどう変えるか

従来のAGV(無人搬送車)は、磁気テープや定められたルート上を走行するだけでした。一方で、AMRはセンシングと制御の進化によって、環境の変化に対応可能な「柔軟な知能」を備えるに至っています。

特に注目されているのが、以下のような技術革新です。

  • SLAM(Simultaneous Localization and Mapping):地図作成と自己位置推定を同時に行うことで、初めての環境でも走行可能
  • LiDAR+カメラのマルチセンサ融合:センサー単体の限界を補完し、誤認識や死角を減少
  • AIによる画像認識と物体分類:人・モノの区別が可能になり、より柔軟な動作判断を実現

これらの進化により、「棚の移動」「作業者の動線変更」「レイアウト変更」など、現場でよくある変更にもリアルタイムで適応できる運用が可能となりました。

AMR制御システムはもはや工場の“設備”ではなく、業務全体の“最適化を担う頭脳”といえる存在になりつつあります。導入時にはこの構造を正しく理解し、適切な制御構成を選ぶことが成功の鍵となります。

AMRのナビゲーション方式|SLAM・マーカー誘導の違い

ナビゲーションとは何を制御するのか?

AMR制御における「ナビゲーション」は、単にルートを案内する機能ではありません。ナビゲーションとは、AMRが現在地を認識し、目的地までのルートを自律的に判断・移動するための中枢機能です。自己位置の把握、障害物を避けながらの経路生成、そして環境変化への柔軟な対応までを一貫して担うのがナビゲーション制御の役割です。

現在、AMRに搭載されるナビゲーション方式は主に以下の2つに分類されます。

  • SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)
  • マーカー誘導(QRコード、ARタグ、ランドマーク)

これらは一見似ているようで、その仕組みや適用シーンには本質的な違いがあります。

AMRがどのようにルートを判断し、自律走行を実現しているのかをご存じですか?
ナビゲーション制御の仕組みや、SLAMとマーカー誘導方式の違いをもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

SLAM方式とマーカー誘導方式の違い

この表は、SLAMとマーカー誘導方式の機能的な違いを5つの観点から整理したものです。

比較項目SLAM方式マーカー誘導方式
自己位置推定方法LiDARやカメラによる同時マッピングマーカー(QR・AR等)読み取り
柔軟性高(レイアウト変更に強い)低(再設定が必要)
導入コスト中〜高
適した環境複雑・動的なレイアウト固定された単一レイアウト
維持管理ソフトウェア調整中心マーカーの貼り替えが必要

この比較から見える通り、SLAM方式は複雑で変化の多い環境に対応可能な反面、初期導入コストが高くなります。
一方、マーカー誘導方式は単純な環境では有効ですが、変化への柔軟性に課題があるため、現場の特性に応じた選定が求められます。

SLAM方式の基本とその精度特性

SLAM(スラム)方式とは、AMRがセンサー(LiDAR、カメラ、IMUなど)から得られた情報をもとに、自らの現在位置を推定しながら地図を同時生成する技術です。これにより、AMRは事前に地図がない環境でも自律的に移動することが可能になります。

SLAM方式の強みは、レイアウト変更や予期せぬ障害物に対しても即時に経路を再計画できることです。
加えて、ナビゲーション精度も非常に高く、±5〜10cmレベルでの位置制御が可能とされています。

AMRの高精度な自律走行を支える中核技術が「SLAM」です。
自己位置推定とマッピングを同時に行うSLAMの仕組みや精度のポイントについて、わかりやすく解説した記事はこちらをご覧ください。

SLAM方式 vs マーカー誘導の特性比較

この表は、導入柔軟性、精度、運用コストなどの観点から両方式を比較したものです。

項目SLAM方式マーカー誘導方式
導入の柔軟性高(レイアウト変更に強い)低(マーカー配置が必須)
自己位置精度高(±5〜10cm)中(±15〜30cm)
初期設定工数中(初期マッピングが必要)低(マーカー配置のみ)
維持管理コスト低(マップ自動更新あり)中(マーカー再貼り替え等)
適用シーン複雑/人共存/可変レイアウト固定通路/単純往復

現場に人が多く、ルートが頻繁に変わる環境ではSLAM方式が有利ですが、反対に構造が固定化された通路ではマーカー方式の方が低コストで運用できます。

マーカー誘導との比較と適用現場

マーカー誘導方式は、AMRが事前に設置されたQRコードやランドマークを読み取って自己位置を判断する方式です。基本的には目に見えるマーカーを頼りに移動を行うため、予測可能な動線上での安定した搬送が求められる環境に向いています。

マーカー誘導方式の最大のメリットは、導入コストと技術的なハードルが低い点です。
事前に床や壁にマーカーを貼るだけで走行経路を設定でき、SLAMのような複雑な初期マッピングは不要です。そのため、倉庫や工場の生産ラインなど、通路構造が明確で変更が少ない現場では現在でも多く使われています。

ただし、マーカーが剥がれたり、汚れたりすると認識率が低下し、搬送の停止や誤作動を引き起こす可能性もあるため、定期的なメンテナンスと再設定が欠かせません。

AMRのナビゲーション技術の選定は、単に技術的な好みや価格で決めるものではありません。現場の物理条件や将来的な変更計画、人の導線といった複合的な要因を考慮した上で、「自社の運用に最も適した方式はどれか」を見極める必要があります。選定を誤ると、停止トラブルや通行不能といった実害につながるため、ナビゲーション方式の理解は極めて重要です。

マッピング・自己位置推定の仕組みを理解する

マッピングとLocalization(自己位置推定)はどう違う?

AMRにおけるマッピングとは、センサーで取得した環境情報から「壁」「通路」「障害物」といった構造を抽出し、内部地図(マップ)として生成するプロセスです。これは言い換えれば、AMRにとっての“地図作り”です。

一方、Localization(自己位置推定)は、その地図上で自分が「今どこにいるか」「どの方向を向いているか」をリアルタイムに割り出す技術です。ナビゲーションの中核を担うこの機能がなければ、AMRは進行方向を見失い、誤走行や停止につながります。

両者は独立した処理ではなく、SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)という技術によって同時に実行されるケースが一般的です。このため、地図の精度と位置推定精度の両立が重要であり、どちらかが不正確であればAMRの稼働安定性が損なわれる可能性があります。

AMRが自律的に走行するためには、周囲の地図を生成し、自分の位置を正確に把握する必要があります。
マッピングの仕組みと精度を支える技術について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

2D/3Dマッピングの使い分けと制約

マッピング方式には主に「2Dマッピング」と「3Dマッピング」の2種類があります。それぞれの違いは、AMRが認識する空間の“深さ”と“情報量”です。

2Dマッピングは床面を基準とした平面情報の取得に特化しており、構造が比較的単純な倉庫やライン搬送には十分な精度を発揮します。ただし、段差や上下階の認識は苦手で、空間全体の立体把握はできません。

一方で、3Dマッピングは高さや奥行きを含む立体空間を捉えるため、複雑な通路構成や棚の高さを正確に反映できます。その分、センサーやソフトウェアの処理負荷が高くなり、導入コストやメンテナンス負荷も上昇します。

2D/3Dマッピングの特性と使い分け

この表では、2Dと3Dそれぞれのマッピング方式を、対応センサーや処理負荷、適用環境といった観点で比較しました。

項目2Dマッピング3Dマッピング
対応センサー2D LiDAR3D LiDAR/ステレオカメラ
空間認識範囲平面のみ高さ・段差を含む立体空間
データ処理負荷
コスト低〜中中〜高
適用シーン単層倉庫、ライン搬送複数階層、段差、複雑な動線構造の施設

この比較をもとに、自社環境に合った方式を選ぶことが、無駄な投資を防ぎ、安定した運用につながります。

SLAM方式にも2Dと3Dがあり、環境や搬送ニーズによって最適な選択肢は異なります。
各方式の違いと、マッピング精度・対応センサーを比較しながら、導入現場に合った機種選定のヒントをまとめた記事はこちらです。

現場環境ごとの適した方式とは

マッピング方式の選定においては、センサーの性能やソフトウェアの仕様以前に、「現場の物理的な構造」を正確に把握することが出発点です。具体的には以下の3点が判断基準になります。

  • 床面の凹凸・段差の有無:2Dでは段差認識ができないため、スロープや傾斜がある現場では3Dの選定が望ましいです。
  • 棚の高さや構造の複雑性:3Dマッピングであれば、棚間や天井の高さも考慮したルート設計が可能になります。
  • 反射率の高い材質(ガラス、金属など)の有無:LiDARが正確に反応しにくい素材がある場合、カメラや複数センサーとの併用が必要です。

これらを見落として導入を進めてしまうと、センサーの誤作動や地図誤差による搬送ミスにつながりかねません。事前のフィールドサーベイと、AMRベンダーとの連携による方式選定が極めて重要になります。現場ごとの物理条件を可視化し、それに応じた制御方式を選ぶことが、AMRのポテンシャルを最大限に引き出す鍵となるのです。


「2Dと3D、どちらのSLAM方式が自社に合っているのか?」という疑問をお持ちの方へ。
マッピング精度、導入コスト、対応現場の違いを徹底比較し、失敗しない選定基準を解説しています。

センシング技術の中核|LiDARとAI画像認識の制御的役割

LiDARの仕組みとメリット・限界

LiDAR(光検出と測距を行うセンサー)は、レーザーを放射して反射を基に対象との距離をミリ単位で高精度に計測します。2Dでも3Dでも、AMRの環境把握に欠かせない技術ですが、その利点とともに実際の現場ではいくつかの制約も生じます。

  • 距離計測の誤差は数mmから数cm程度に抑えられる
  • 暗い倉庫内でも安定して機能しやすい
  • 反射率の低い素材(布や黒色の箱など)や、埃・雨・スチームなどによって精度が低下することがある
  • 高所や棚の形状凹凸の把握には長時間のスキャンが必要な場合もある

つまり、「LiDAR」はAMRの走行安全を支える最重要センサーだといえます。
LiDARの障害物検知や距離測定の仕組み、他センサーとの違いについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご参照ください。

また、AMRに搭載されるLiDARにもさまざまなタイプがあり、精度や検知範囲、対応マッピング方式に違いがあります。導入前に比較検討すべき選定ポイントを総まとめした記事はこちらです。

センサー制御によるAMRの行動フロー

下図のように、LiDARと画像認識はそれぞれ得意分野を持ち寄って判断ロジックに統合され、より精度の高い走行制御が実現されます。

[環境情報入力]
 ↓
【LiDAR】 → 距離情報取得 → 障害物・棚位置の把握
 ↓
【画像認識】 → ラベルや人・モノの分類
 ↓
[制御判断ロジック]
 → 障害物なら迂回経路算出
 → 人なら停止 or 待機 or 最適速度変更
 ↓
[実行制御]
 → モーター調整で進行・ストップなど実現

この構造によりAMRは、「何がそこにあるのか」「どう反応すべきか」を自ら判断して行動できます。

AI画像認識による柔軟な環境対応と識別精度

画像認識は、映像内の色・形・ラベル・テクスチャまでをAIが解析し、単に「物」を把握するだけでなく「何か」「誰か」を特定できる技術です。

  • 箱か作業者かを識別し、人が近づくと停止する
  • ラベルやバーコードを読んで、積み先や荷姿を判断
  • 棚の正面を正確に捉えてピッキング位置まで停止

こういった細やかな制御が可能になる一方、照明条件や被写体が不安定になると性能が揺らぎやすいため、LiDARとの併用が効果的です。

人やモノの識別をより柔軟に行い、複雑な現場環境にも対応できるAMR。それを支えるのがAI画像認識技術です。
この技術がどのようにAMRの判断力を高め、安全性と効率を両立しているのか、以下の記事で詳しく解説しています。

センサー方式による制御挙動の違い

LiDAR・カメラ・AI画像認識のセンサーが、それぞれどのような制御領域で働くか可視化します。

[ LiDAR ]
 └障害物検知・距離測定・深度情報 => 経路計画補正

[ カメラ + AI画像認識 ]
 └ラベル認識・物体分類・色・形の識別 => 人認識・標識対応

[ モーター制御 ]
 └速度制御・旋回制御・障害物回避命令

この構造を理解することで、どの制御挙動がどのセンサー起点で発生するかが明確になり、導入時の検討やトラブル時の原因切り分けにも役立ちます。

また、センサー構成次第で、AMRの判断スピードや対応力、停止方法が大きく変わります。

  • LiDAR主体の制御では、「距離1m以内で減速、50cm以内で停止」といった明確な基準で動作
  • 画像認識主体の制御では、「人が近い?作業者か?→一時停止」「標識を読んだら…」という判断型の動きが可能

両者を組み合わせることで、安定して速く走り、かつ人や荷物に柔軟に対応する“賢い制御体”が構築できます。

導入現場の視点で考えるポイント

  • 暗所中心の倉庫やスキッド内環境だけなら、LiDAR中心でも十分対応可能
  • 自動倉庫の棚間ピッキングや人との混在作業があるなら、画像認識を併用しないと停止動作の柔軟性に欠ける
  • ラベル読み込みやカラー識別の必要がある現場では、画像認識が不可欠
  • メンテナンス面では、画像認識は照明調整・センサーチェックが定期必要

これらの判断基準をもとに、自社環境に最適な制御設計を組むことが、AMR活用の“成功”と“継続運用”に直結します。

現場別に見るAMR制御の選定基準と失敗回避ポイント

ピッキング作業に向く制御構成とは?

ピッキング作業の現場では、AMRと作業者が同じ通路を移動するケースが多く、人とロボットが混在する環境での安全性と協調性が重要になります。このような環境下では、以下の制御構成を持つAMRが理想的です。

  • 停止精度が高く(±10mm程度)、棚の前に正確に停止できる
  • 障害物回避のアルゴリズムが高度で、動的な人や台車にも対応できる
  • 人感センサーや音声アラートを備えており、作業者への接近時に注意を促せる

これらを備えたAMRは、作業効率を維持しながら、接触リスクや通路詰まりを未然に防ぐ「共存型制御」が可能になります。

工程間搬送で重視すべき走行安定性と安全距離

工程間搬送では、決まったルートを長距離にわたって繰り返し移動するため、「停止の少なさ」「安定走行」「機械との干渉回避」が制御設計のカギとなります。具体的には以下の項目を重視すべきです。

  • 分岐や交差部でのスムーズな旋回能力(必要通路幅との整合確認が必須)
  • アームや積載物の張り出しに対しての干渉回避制御
  • バランス制御(高重心の積載物でもふらつかないトルク制御や加速度制御)

こうした点を設計段階で見落とすと、AMRが途中で立ち往生したり、搬送ミスが多発したりするため、運用安定性の確保が極めて重要です。

2D/3D SLAM・センサー選定に迷ったらここを見よ

SLAM方式やセンサーの選定では、「現場環境がどれだけ立体的か」「変化の頻度がどの程度か」「人的作業との接触頻度は高いか」を軸に考えるのがポイントです。以下の比較表を参考に、自社に最適な制御構成を見極めてください。

現場別に適したAMR制御構成の選定指針

現場タイプ適したマッピングセンサー構成推奨制御機能
単層倉庫2DマッピングLiDAR主体経路最適化、障害物検知制御
多層・段差あり3DマッピングLiDAR+カメラ併用高精度SLAM、立体経路制御
人共存のピッキング2D or 3DAI画像+人感センサー動的障害物回避、停止精度管理
工程間搬送2DマッピングLiDAR+IMU長距離走行安定性制御、分岐対応制御

このように、「地図生成」「センサー精度」「制御ロジック」の3軸から選定することで、現場にフィットした制御構成を導入できます。

まとめ|AMR制御システム選びで失敗しないための3ステップ

AMRを選定するうえで、よくある失敗は「スペック表の数字だけで判断する」ことです。制御システムの本質は、「自社現場に適応できる柔軟性」と「将来の拡張性」にあります。次の3ステップで、導入前の設計精度を高めましょう。

AMR制御導入成功のための3ステップ

STEP1|現場の制約条件を“制御視点”で読み解く
 → 棚間、通路幅、作業者との距離などを数値化して洗い出す

STEP2|制御技術×業務内容でマッチングさせる
 → マッピング方式・センサー特性・走行制御タイプを照合

STEP3|試験運用+ベンダー連携で安定稼働を実現
 → 仮レイアウトで試験走行し、センサー誤作動や誤検知を事前確認

この流れを押さえることで、制御面からのリスクを未然に回避し、導入初日から安定稼働が期待できるAMR環境を実現できます。

さらに、試験運用の段階では「どの制御ロジックがどの状況で動作するか」を明確にログで確認しておくことが重要です。障害物検知時の回避挙動、通行制限時の停止タイミング、人検知時の減速判断など、実環境での挙動を事前にチェックすることで、運用後の不具合や現場の混乱を未然に防げます。

また、現場スタッフへの制御特性の説明やマニュアル整備も忘れてはなりません。技術だけでなく、人との連携も含めた「制御環境の全体最適化」がAMR導入成功へとつながります。

AMRお役立ち資料

初めてのAMR導入でよくある「想定外のトラブル」を防ぐための注意事項を整理。
現場担当者が見落としやすいポイントも網羅しています。
「知らなかった」では済まされない前に、必ず目を通しておくべき資料です。

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