自動搬送ロボット(AMR/AGV)の導入は、製造業や物流業において作業効率の向上、省人化、安全性強化といった複合的な課題解決につながる手段として注目されています。

本記事では、株式会社セキュリティデザインが手掛ける、リフト機能を備えた高性能自律搬送ロボット【MR-Q3-600LE-C(HI)】の仕様と、そこから客観的に導き出される期待効果について、事実情報のみをもとに詳細に解説します。

【MR-Q3-600LE-C(HI)】の搬送対応力と基本スペック

狭小空間での高積載搬送を可能にするコンパクト設計

MR-Q3-600LE-C(HI)は、幅940mm×奥行650mmのスリムなボディにより、従来の手押し台車や大型搬送機では対応困難だった狭小スペースにも導入可能です。定格荷重600kgに対応しており、中量から重量物の自動搬送が可能です。

このサイズ感と荷重対応力は、例えば設備機器や金型、製品保管パレットなど、重量がかさむ対象物の搬送に適しています。重量物を手作業で運ぶリスクを回避しつつ、搬送効率の向上に寄与します。

また、135kgという本体重量は、機体自体の移動安定性と制御性のバランスを保つ設計となっており、屋内の平滑床面であれば十分な走行性能が発揮されます。

電動リフトとパッド構成による安定した荷受け性能

本機には、電動式のリフティングモーターと60mmの昇降ストロークが搭載されており、パレットや専用治具との着脱に適した設計となっています。リフトパッドサイズも850mm×650mmと広く、積載物のズレや不安定さを最小限に抑える構造です。

地上クリアランス25mmの仕様により、低床のワーク受け台や段差のある床面においても支障なく乗り入れ可能であり、段差吸収性と安定走行の両立が図られています。

【MR-Q3-600LE-C(HI)】の走行性能と制御精度

最高速度2000mm/sによる長距離高速搬送

定格速度が2000mm/s(秒速2m)に設定されており、ライン間搬送や出荷場までの中距離・長距離の自動搬送に最適です。例えば、工場内の工程間距離が20mある場合、約10秒以内での搬送が理論上可能です。これは、従来の人手運搬と比較して、往復時間と人的工数の削減が見込める数値です。

また、稼働時間は8時間に対応しており、1.5時間以内でのフル充電が可能です。この仕様は、一充電あたりの稼働効率を最大化しつつ、休憩や段取り替えなどの非稼働時間を利用して再充電する運用スタイルに適しています。

±10mmの位置決め精度と±1°の角度制御

MR-Q3-600LE-C(HI)は、±10mmの位置決め精度と±1°の角度制御精度を備えており、ライン搬送やAGV対応設備とのインターフェースにおいても安定的な停止が可能です。

自動ドアや充電ステーション、荷受けステーションとの誤差を最小化することで、全体の搬送プロセスの安定稼働に寄与します。

【MR-Q3-600LE-C(HI)】のナビゲーション性能と柔軟性

SLAM/2Dコード併用の自己位置認識技術

ナビゲーション方式にはSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)と2Dコードの併用方式が採用されています。これにより、固定磁気テープなどに依存せず、設備レイアウトの変更や作業フローの再設計にも柔軟に対応可能です。

SLAMは周囲環境を自動でマッピング・自己位置推定する技術であり、初期導入時やレイアウト変更後でもセンサーキャリブレーションのみで走行ルートの自動学習が可能です。これにより、導入・運用コストの削減が期待されます。

【MR-Q3-600LE-C(HI)】の安全機能と人との共存性

レーザー障害物検知と多重安全構造

本機にはレーザーによる障害物検知機能が搭載されており、走行中に前方・後方の障害物をリアルタイムで検出・回避します。加えて、前後面に設置されたバンパースイッチと異常停止ボタンにより、緊急時の即時停止にも対応しています。

警報音機能もあり、搬送中の接近を音声で周囲に知らせることが可能です。これらの安全装備は、人と機械が混在する製造現場・物流倉庫において、安全性の高い運用環境を構築する上で重要な要素となります。

【MR-Q3-600LE-C(HI)】の運用における期待効果

現場で想定される具体的な改善項目

MR-Q3-600LE-C(HI)の仕様に基づき、導入によって見込まれる運用上の改善点は以下のとおりです。

  • 搬送時間の短縮:2000mm/sの高速搬送により、人手による台車押し運搬と比べて最大50%以上の時間削減が期待される。
  • 積載作業の安定化:電動リフトと広いパッドによる安定搬送により、荷崩れや再積載の頻度が低減する。
  • 人員の再配置:省人化によって搬送専任人員を他工程へ配置可能となり、生産効率の向上に寄与。
  • 運用コストの削減:SLAMナビによる柔軟なルート設計と短時間充電により、運用中断リスクとコストを抑制。

想定される活用シーン

  • ライン間の中距離搬送(20〜50m)
  • クリーンルームや狭隘スペースの工程搬送
  • パレット荷の自動受け渡し工程
  • 部品棚間の供給作業における定期巡回

まとめ

MR-Q3-600LE-C(HI)は、狭小空間への対応力と600kg対応のリフト能力を両立した、高性能な自律搬送ロボットです。

2000mm/sの高速搬送、±10mmの停止精度、SLAMによる柔軟なルート設定、安全機構の多重化といった要素を備えており、製造・物流現場における自動化と省人化を強力に推進します。

人と共存する安全性、レイアウト変更対応力、連続稼働性のいずれもが、次世代の搬送システムとして実用に値する水準に達しています。

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